GogoJungle(ゴゴジャン)で販売されているEAを、利用者(販売数)の多い順に10本並べ、その後どうなったかを振り返りました。ランキングは2022年5月2日時点の利用者数をもとにしています。
2026年9月に全10本の販売ページを確認し直し、現在のフォワード成績(PF・収益率・最大ドローダウン)を追記しました。結論からいうと、10本の中に「これを買えば勝てる最強EA」はありません。長期で明確に強いのは一本勝ち(収益率+85.4%)・Pips_miner_EA(+75.2%)・White Bear Z USDJPY(PF1.52)の3本で、4本はほぼ利益が残っていません。
GogoJungleの歴代人気EA 利用者数(2022/5/2現在)
歴代人気EAランキング10本の一覧と現在の成績
まずは10本の概要と、2026年9月時点のフォワード成績をまとめます。成績はGogoJungleの商品ページに掲載されているフォワード実績(全期間)の数値です。
フォワード収益率(全期間・2026年9月時点)
灰色はほぼ横ばい、赤はマイナス。10本中4本は、長期で見るとほとんど利益が残っていません。
PFはプロフィットファクター(総利益÷総損失)、最大DDは最大ドローダウンです。PFの目安はプロフィットファクターの解説記事、ドローダウンの見方は最大ドローダウンの解説記事で詳しく書いています。
1位:Pips_miner_EA
歴代利用者数No.1のEAです。2018年の販売開始から順調に利益を伸ばしましたが、2021年に大きなドローダウンに入りました。その後、2021年の途中から持ち直して最高益を更新しています。
ドローダウン中に稼働を止めた人はかなり多かったはずです。止めた直後に回復したケースで、「どこで止めるか」を事前に決めておく大切さがよくわかる例です。
2位:一本勝ち
2016年に販売が始まり、2022年時点でも好調なフォワードを続けていたEAです。当ブログでもフォワードを公開しており、一番お世話になっているEAでもあります。
2026年9月時点でも収益率は10本中トップの+85.4%です。一方でPFは1.13と控えめで、平均損失(約2.9万円)が平均利益(約1.4万円)の2倍ほどあります。勝率70%で細かく勝ち、ときどき大きく負ける形なので、ロットは余裕をもって設定したいEAです。
販売当初は1万円以下で買えましたが、現在は50,000円です。導入するなら予算と相談しましょう。ロジックの検証は一本勝ちの12ストラテジー検証記事にまとめています。
3位:利大損小百花繚乱EURUSD
2018年ごろにブームになったEAです。9つのロジックを搭載し、EA1本でポートフォリオになるような作りです。バックテストの資産曲線だけを見ると無敵に見えたので、10本の中で最も期待されていたEAでした。
しかしフォワードはバックテストどおりにはならず、PFは1.08にとどまっています。勝率47%で利益を伸ばす「利大損小」型なので、勝率の低さそのものは問題ではありません。バックテストとフォワードの差が大きかった点が、過剰最適化(カーブフィッティング)を疑うべきサインでした。
4位:ユーロエーン EURJPY
2018年に発売された人気のナンピンEAです。2021年ごろからドローダウンが続き、それまでの利益がほぼ消えました。
2026年9月時点では収益率−9.1%、PF0.96と、10本の中で唯一の明確なマイナスです。最大ドローダウンは33.1%で、勝率71%と見た目はよくても、1回の大きな負けで積み上げた利益が吹き飛ぶナンピンの典型例といえます。1,500人以上にナンピンの怖さを教えたEAです。
5位:MultiLogicShot_EA
2018年ごろから人気になった朝スキャEAです。1本で3通貨ペアを稼働できるのが特徴で、2020年ごろまでは好調でしたが、2021年ごろから低迷しています。
現在の収益率は+3.4%で、ほぼ横ばいです。勝率88.6%に対して平均損失が平均利益の約7.5倍あり、高勝率型の弱点がそのまま出ています。朝スキャはスプレッドが広がる時間帯に取引するため、業者のスプレッド拡大の影響も受けやすいタイプです。
6位:Flashes for USDJPY
2018年ごろから人気になったスキャルEAです。ロビンスカップ(トレードコンテスト)の準優勝者が開発したことも話題になり、利用者を伸ばしました。2020年ごろまでは順調でしたが、その後の大きめのドローダウンで低迷しています。
現在は収益率−1.4%、PF1.00で、トータルでは利益が残っていません。開発者の実績は、EAそのものの将来の成績を保証しないことがわかります。
7位:White Bear Z USDJPY
2014年発売で、このランキングの中では一番の古株です。それでも今なお戦えている朝スキャEAで、古いEAでも勝ち続けられることを示しています。
2026年9月時点のPFは1.52で、10本の中で最も高い数値です。最大ドローダウンも15.7%と低めです。10年以上フォワードが続いていること自体が、ロジックの頑健さの裏付けになっています。
8位:Premia_Scal_USDJPY_M1
Premia_Scal_USDJPY_M1はどんなEA?
2020年の中盤まで異様に成績がよかったため人気になった朝スキャEAです。最大ポジション数が20もあり、積極的に攻めるタイプです。
GogoJungleの商品ページによると、開発者はJAM氏で、日本時間の早朝にエントリーするドル円・1分足のスキャルピングです。決済は利確(T/P)か、内部ロジックによるトレーリングストップで行います。
Premia_Scal_USDJPY_M1の現在の成績と注意点
現在の収益率は+21.0%です。急上昇していた時期の成績を基準に買った人にとっては、期待を大きく下回った結果でしょう。短期間の好成績だけで判断すると高値づかみになりやすい例です。
2026年10月3日に商品ページを確認したところ、フォワードは全期間で5,300回の取引、平均利益1,121円に対して平均損失は−4,019円でした。平均損失が平均利益の約3.6倍あり、後述のチェックポイント(3倍以内が目安)を超えています。推奨証拠金も約230万円(フォワード口座の初期資金100万円の条件)と表示されており、最大20ポジションを持つ分、資金に余裕が必要です。
Premia_Scal_USDJPY_M1の入手先と価格
入手先はGogoJungleの商品ページで、価格は30,000円(税込)です。MT4を採用しているFX業者の口座で使えます。2026年10月3日時点で、バージョンは販売開始時の「01」のまま更新されておらず、販売実績は846本、レビューは★3.0(35件)でした。
9位:Flashes for EURUSD
6位のFlashes for USDJPYのユーロドル版です。同じ開発者・同じ系統のロジックで、成績の推移もUSDJPY版とよく似ています。現在の収益率は+2.4%で、ほぼ横ばいです。
同系統のEAを通貨ペア違いで並べても、ロジックが同じなら同じ時期に負けます。分散のつもりで両方を稼働させてもリスクは下がりにくい点に注意しましょう。
10位:上がり3ハロン
一本勝ちと同じ作者の高勝率スキャルEAです。取引頻度が少ないのがデメリットですが、2026年9月時点でも勝率89.4%を維持しています。
ただし平均利益が約8,600円なのに対し、平均損失は約6.3万円と7倍以上あります。9割勝っても、1回の負けで7回分の利益が消える計算です。高勝率EAを見るときは、勝率より「平均利益と平均損失の比率」を確認しましょう。
ランキングから見える3つの傾向
2018年がEAブームだった
10本中8本が2017年秋〜2018年に販売開始しています。売れたEAの多くがこの時期に集中しており、2018年がEAブームだったことがわかります。人気だったのは、高勝率で小さな利益を積み重ねるスキャルピング・朝スキャ系でした。
人気と実力は別物
2026年9月時点で、10本中4本(ユーロエーン、Flashes 2本、MultiLogicShot)は長期で見るとほぼ利益が残っていません。人気=優れたEAではありません。売れるEAは、それだけ販売時のバックテストや直近成績の見せ方がうまいともいえます。
人気順と、4年後の成績順はどう違う?
利用者数の順(2022年5月2日時点)
※収益率はGogoJungleの商品ページのフォワード実績(全期間・2026年9月時点)。灰色はほぼ横ばい、赤はマイナス。
長く生き残ったEAには共通点がある
プラスを保っている一本勝ち、Pips_miner_EA、White Bear Zには、次の共通点があります。
- 最大ポジション数が少ない(1〜3)。ナンピンや大量ポジションで損失を先送りしない
- フォワード期間が長く、ドローダウンからの回復を一度以上経験している
人気EAを買う前のチェックポイント
このランキングの教訓を、EAを選ぶときのチェック項目にまとめました。
選び方全体の流れは失敗しないMT4 EAの選び方、止めどきの判断はEAの稼働停止ルールで解説しています。
まとめ
歴代人気EA10本を、2022年の利用者数と2026年のフォワード成績で振り返りました。
- 売れたEAの多くは2018年のブーム期に登場した、スキャルピング・朝スキャ系
- 4年後にしっかり利益を残しているのは10本中6本。うち明確に強いのは一本勝ち・Pips_miner_EA・White Bear Zの3本
- ナンピン型のユーロエーンは唯一のマイナスで、最大ドローダウンも最大
- 人気や販売数ではなく、フォワードの長さ・平均損益の比率・ポジション数で判断する
今の人気ランキングに並ぶEAのうち、数年後に何本が残っているかを想像してみると、EAを選ぶ目が一段厳しくなるはずです。
まずはお金をかけずにEA運用を試したい場合は、無料EAを配布しているサイトから始める方法もあります。
※本記事は情報提供を目的としたもので、特定のEA・金融商品の売買を推奨するものではありません。FX(外国為替証拠金取引)は元本が保証されておらず、レバレッジにより預けた証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。記事内の成績・数値は過去の実績であり、将来の利益を保証するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。


