MT4のEAを24時間動かすVPSは、MT4を2〜3個までならお名前.com デスクトップクラウドの2GBプラン(月額2,640円)が第一候補です。
リモートデスクトップ接続のライセンス代が無料で、公式がプランごとのMT4推奨個数を公表しているため、費用と台数の見通しが立てやすいからです。
ほかの3社(ABLENET・さくらのVPS・ConoHa)は、MT4を使うためのRDSライセンス(月1,320〜1,386円)が別にかかります。表示価格では安く見えても、ライセンス代を足すと順位が入れ替わります。
この記事では、4社の2026年9月時点の公式料金をメモリ別に並べ、RDS込みの実質月額、MT4の稼働数に合うメモリの選び方、ノートパソコンで動かす場合の条件までをまとめます。
VPSとは?MT4のEAを24時間動かす仮想サーバー

VPSは「バーチャル・プライベート・サーバー(Virtual Private Server)」の略で、物理的なサーバーを仮想的に分割して、ユーザーごとに専用の環境を提供する技術です。
簡単に説明すると、オンライン上に存在するあなた専用のパソコンのようなものです。
MT4用のVPSには、お名前.com デスクトップクラウドのようにMT4があらかじめ入った「FX自動売買専用」のものと、Windows Serverだけが入った汎用のものがあります。この記事で比べる4社はいずれもWindows Serverで、MT4を入れて動かせます。
自宅のPCと同じように操作でき、24時間電源を切らずに動かし続けられます。
EAは24時間動かし続ける必要があるため、止まらないPCとして使えるVPSが向いています。
MT4向けVPS4社の料金比較(2026年9月時点)
お名前.com デスクトップクラウド・ABLENET・さくらのVPS for Windows Server・ConoHa for Windows Serverの4社を、メモリの大きさ別に並べました。
MT4を何個動かすかで必要なメモリが決まります。先に下の「メモリはMT4の稼働数で選ぶ」の目安表で必要なメモリを確かめてから表を見ると迷いません。
料金は2026年9月26日に各社の公式サイトで確認した月額(税込)です。「RDS込み」は、MT4を操作するためのRDSライセンス代(ABLENET・さくら 月1,320円、ConoHa 月1,386円、お名前.com 無料)を足した金額です。
ABLENETは月払いの更新後価格(初回は契約時特別価格で安くなる)、ConoHaは時間課金の月額上限です。年払いや長期割引を使うと、さらに下がります。初期費用はABLENET・さくら・ConoHaが0円で、お名前.comは初月分として別途1,100円かかります。
メモリ1GB(MT4 1個)
メモリ2GB(MT4 2〜3個)
メモリ3〜4GB(MT4 4〜8個)
メモリ5〜10GB(MT4 10個以上)
メモリ16GB
※お名前.comの5GB・9GBプランは既存会員限定(お名前.com Naviから申し込み)です。お名前.comは請求時にサービス維持調整費(2024年12月1日以降17.0%)が加算されます。
MT4の台数別・各社の最安プラン(RDS込みの月額)
下の表は、後述の「メモリはMT4の稼働数で選ぶ」の目安を満たすプランのうち、各社で最も安いものを選び、RDSライセンス代を足した月額です。月払いの通常料金で計算しました(2026年9月26日時点の公式料金をもとにした試算)。
表の金額では、どの台数でもお名前.comが最も安くなります。ただしお名前.comは、請求時に「サービス維持調整費」(2024年12月1日以降は17.0%)が加算されます。
仮に2GBの2,640円にそのまま17%を足すと約3,089円です。MT4が1個なら、ConoHaの1GB(2,778円)やさくらのW1G(2,805円)のほうが安くなります。
ABLENETは年払いにすると月額が下がります(Win1は2,208円+RDS 1,320円=3,528円)。長く使うと決めたら、年払いの金額でも比べてください。
おすすめはお名前.com デスクトップクラウド2GB
まずオススメしたいのがお名前.com デスクトップクラウドメモリ2GBです。
月額2,640円でRDSライセンス代がかからず、公式がMT4の推奨個数を2GBプランで3個と公表しています(2026年9月時点)。上位プランへの変更はできますが、下位プランへの変更はできません。
メモリ2GBは、MT4を2〜3個動かす前提なら余裕があり、値段も手ごろです。
他には、FX業者(ブローカー)のサーバーとの相性も見て選択しましょう。
例として、OANDA証券の東京サーバー(エクイニクス社のTY3に設置)でEAを動かす場合は、VPSも東京のデータセンターを選び、物理的な距離を近づけて通信遅延を減らします。
なお、OANDA証券の東京サーバーのMT4用サブアカウントは、2026年3月27日で新規開設を終了しています。
(物理距離だけが通信速度や安定に繋がるわけではないですが、なるべく距離は近めに)
RDS込みで最も安いVPS
安さだけで選ぶなら、RDSライセンス代を足した月額で比べます。月払いの通常料金では、MT4が1個ならConoHa for Windows Serverの1GB(2,778円)とWindowsが使えるさくらのVPSのW1G(2,805円)がほぼ同額で最安クラスです。
表の金額ではお名前.com デスクトップクラウドの2GB(2,640円)のほうが安いものの、サービス維持調整費が加算され、最低利用期間も3か月あります。
メモリ1GBで動かせるMT4は1個が目安です。EAの稼働数が少ない場合に限って、最安の1GBプランが選択肢になります(2026年9月26日時点)。
MT4用VPSの選び方
VPSは、多くの業者やプランが提供されており、どれを選べばよいか迷うこともあるでしょう。
VPSを選ぶ際に注目すべきポイントについて解説します。
ただし、「このVPSが絶対におすすめ」と一つに絞って紹介しているサイトには注意が必要です。
最適なVPSは、利用目的や予算、スキルレベルなど、個々のニーズによって異なるからです。
自分に合ったVPSを見つけるための参考にしてください。
初心者の場合
もしEAを稼働したことがない初心者の方でしたらWindowsが使えるさくらのVPSW1Gを選んでください。
理由は、2週間の無料お試しがあり、RDSライセンス込みでも月2,805円と安いからです。まずはお試しで動かしてみてください。
VPSの理解が深まったら他のVPSを検討しましょう。
他サイトのVPSランキングとかは見ても時間の無駄なのでやめましょう。
VPSは初心者にとっては正直こだわりが無ければどれも大差ありません。
なぜなら、ただのパソコンだからです。値段とスペックだけを見てVPS選びには時間をかけずにEAの勉強をしていきましょう。
以降はVPSにこだわりたい人向けの情報です。
メモリはMT4の稼働数で選ぶ
メモリは、VPS上で稼働させるMT4やEAの数を決める重要な要素です。
適切なメモリ容量を選ぶことで、スムーズな運用とコストの最適化が可能になります。
メモリ容量が少なすぎる場合
稼働可能なMT4やEAの数が制限され、運用に支障が出る可能性があります。
メモリ容量が大きすぎる場合
必要以上に高性能なVPSを契約すると、費用が無駄になる場合があります(オーバースペック)。
費用の差は、証拠金に対する割合で考えると判断しやすくなります。たとえばお名前.comの2GB(月2,640円)と4GB(月4,620円)の差は月1,980円です。証拠金30万円なら月0.66%、10万円なら月1.98%を、EAが余分に稼がないと埋まりません(計算例)。
VPS代そのものも同じで、2GBの月2,640円は証拠金30万円に対して月0.88%です。証拠金が少ないうちは、MT4の数を絞って小さいプランに収めるほうが手元に残ります。
適切なメモリ容量の選び方
運用したいMT4やEAの数に応じて、以下の目安を参考にメモリ容量を選びましょう。
MT4やEAの動作は、実際の設定や使用しているインジケーター、データ量などによって異なるため、目安として考えてください。
お名前.com デスクトップクラウドは、MT4の推奨個数を2GBで3個、4GBで8個と公表しています(2026年9月時点)。上の目安は2GBで2つと少なめで、余裕を残す側に寄せています。
必要に応じて、VPSのスペックを柔軟に変更できるサービスを選ぶのも一つの方法です。
効率的な運用のために、自分のニーズに合ったメモリ容量を選択しましょう。
RDSライセンス(リモートデスクトップ)の費用を確認する
自分のPCからリモートデスクトップでVPSに入り、MT4を操作するには、接続する人数分のRDS SAL(リモートデスクトップサービスのライセンス)が必要です。この費用が月額に含まれるかどうかは、VPS会社によって違います。
比較表の「RDS込み」の列は、月額にこのライセンス代を足した金額です。1人で使うなら1ライセンスで足ります(2026年9月26日に各社の公式料金ページで確認)。
メモリ2GBプランの月額(2026年9月26日時点)
RDSライセンス代を足した月額(RDS込み)
StartUp 2GB2,640円
2GB3,916円
Win14,052円
W2G4,070円
※月払いの通常料金(税込)。お名前.comは請求時にサービス維持調整費(17.0%)が加算されます。
サーバーの場所はFX業者の近くを選ぶ
VPSのサーバーの場所を確認して選ぶ方法
VPSの設置場所は、利用するFX業者のサーバーに近いものを選ぶことが重要です。
サーバー間の距離が近ければ近いほど、通信遅延が少なくなり、よりスムーズなトレードが可能になります。
VPSのデータセンターの場所は会社やプランで違います。たとえば、さくらのVPS for Windows Serverのリージョンは大阪と石狩です(2026年9月時点)。
遅延を減らすメリット
特にスキャルピングや高頻度取引を行う場合、通信遅延がトレードの成績に大きく影響を与えることがあります。
遅延が少ない環境を整えることで、トレードの精度を高めることができます。
VPS選択のポイント
- FX業者のサーバー所在地を確認:まず、自分が使うFX業者のサーバーがどこにあるかを調べる
- 近い場所のVPSを選ぶ:FX業者のサーバーに最も近い地域のVPSなら、通信遅延を最小限に抑えられる
- スキャルピングEAほど重要:取引回数の多いEAほど、遅延の差が成績に直結する
VPSの契約期間(月払いと年払い)
VPSを契約する際、1年単位で契約すると月額料金が安くなる場合があります。
そのため、長期間使用する予定で、契約後にメモリを変更しないと決めている場合には、1年契約を選ぶのも良い選択です。
しかし、契約期間中にMT4を追加したり削除したりする場合、メモリの変更が必要になることもあります。
次のような場合は注意が必要です。
- 複数のVPSを試してみたい
- 稼働させるMT4やEAの数が変動する可能性がある
こうした状況が予想される場合、1か月単位で契約する方が柔軟性が高く、いつでも別のVPSに乗り換えやすいというメリットがあります。
VPSの契約期間の選び方
1年契約
- 月額料金が安くなる場合がある
- 契約期間中にメモリ変更が必要になると不便
1か月契約
- 柔軟性が高い
- いつでも別のVPSに乗り換えやすい
無料お試しと最低利用期間を確認する
はじめてのVPSは、実際にMT4を入れて動かしてから決めるのが確実です。お試しの有無と、解約できるまでの期間は次のとおりです。
お試し終了後の扱い(そのまま本契約になるかどうか)はサービスごとに違います。申し込む前に各社の案内で確認し、使わないと決めたら期間内に解約してください(表は2026年9月26日時点の各社公式サイトの記載)。
ディスク容量とSSDかHDDか?
MT4を動作させる目的でVPSを使用する場合、大容量のディスクは必要ありません。
通常、50GB程度の容量があれば十分です。
特に大きなファイルを保存したり、大量のデータを処理したりする予定がない場合は、ディスク容量を優先して考える必要はありません。
ディスクのタイプは、動作のスピードに影響します。SSDはHDDと比べて処理速度が速いため、MT4のパフォーマンス向上が期待できます。
予算に余裕がある場合は、SSDを採用しているVPSを選ぶことをおすすめします。
SSDを選ぶことで、システム全体の反応速度が向上し、より快適な操作が可能になります。
VPSの安定性を見る
コストパフォーマンスに優れたVPSであっても、頻繁に停止するようでは、EAの運用に不安が生じます。
VPSが停止するとEAも動作を停止し、予期せぬ損失につながる可能性があるため、安定性は重要なポイントです。
各VPSの安定性を比べられるデータは多くありません。お名前.com デスクトップクラウドのように、稼働率99.99%以上の品質保証(SLA)を公表している会社もあります(2026年9月時点)。
そのため、契約を決める前に、X(旧Twitter)などのSNSでVPSの名前を検索し、「サーバーが落ちた」といった投稿が多くないかを調べることをおすすめします。
口コミを参考にすることで、自分の用途に合った信頼できるVPSを選ぶ手助けになるでしょう。
VPSなしでノートパソコンでもEAは動かせる?
VPSを紹介しましたが、VPSなしでノートパソコンやデスクトップパソコンでMT4、EAを動かすのもありです。
ただし、必要な条件を満たしていることが重要となります。
システム要件
最初に確認するべきは、システム要件です。MT4は軽いソフトなので、多くのノートパソコンで動作するでしょう。
しかし、多数のEAを同時に動作させる場合や、大量のチャートやインディケータを利用する場合、他のソフトも同時に動かしたい場合には、CPUやメモリなどのリソースが必要になります。
24時間稼働
理想的にはEAは24時間稼働するべきです。
EAは相場を常に監視して取引の機会を待っているからです(バックテストも24時間動かす前提で計算されています)。
よって、ノートパソコンを24時間稼働させる必要があります。
電源供給とネットワーク接続
ノートパソコンは定期的に充電が必要で、充電がなくなるとEAは動作を停止します。
同様に、インターネット接続も安定していることが必要です。
ノートパソコン運用の結論
ノートパソコンでMT4のEAを動かすことは可能ですが、システム要件、24時間稼働、安定した電源供給とネットワーク接続など、いくつかの要因を考慮する必要があります。
それらが確保できない場合は、VPSを使うことをおすすめします。
自身で使うEAに最適な環境を整えることが、VPS選びの前提になります。
MT4のVPS選びでよくある質問
MT4用のVPSについて、よく聞かれる質問をまとめました。料金は2026年9月26日時点の各社公式サイトの金額です。詳しい条件は各見出しの本文もあわせて確認してください。
Q1. MT4のVPSは月いくらかかりますか?
A. 2026年9月時点で、MT4を1〜2個動かすメモリ1〜2GBのプランは、RDSライセンス込みで月2,640〜4,070円です。お名前.comの2GBが2,640円、ConoHaの1GBが2,778円、さくらのW1Gが2,805円、ABLENETのWin1が4,052円です(月払いの通常料金)。
Q2. MT4のVPSは東京のデータセンターを選ぶべきですか?
A. 利用するFX業者のサーバーに近い場所を選ぶのが基本です。業者のサーバーが東京にあるなら、VPSも東京のデータセンターを選ぶと物理的な距離が縮まり、通信遅延を減らせます。データセンターの場所は会社やプランで違い、たとえばさくらのVPS for Windows Serverのリージョンは大阪と石狩です(2026年9月時点)。
Q3. RDSライセンスとは何ですか?必要ですか?
A. Windowsのサーバーにリモートデスクトップで接続して使うためのライセンスです。MT4を操作するために接続する人数分が必要で、ABLENETとさくらは月1,320円、ConoHaは月1,386円かかります。お名前.comは無料です。
Q4. LinuxのVPSでもMT4は動きますか?
A. Wineという互換ソフトを使えば動かせますが、文字の表示やDLLを使うEAで不具合が出ることがあります。EAを安定して動かすなら、Windows ServerのVPSを選んでください。
Q5. 無料で試せるVPSはありますか?
A. ABLENETは10日間、さくらのVPS for Windows Serverは2週間の無料お試しがあります。お名前.comは、公式ページからの申し込みで初回実質1か月無料のキャンペーンを行っています(2026年9月時点)。
Q6. VPSなら手元のPCの電源を切ってもEAは動きますか?
A. 動きます。EAはVPS上のMT4で動いているため、手元のPCやスマホの電源を切っても取引は続きます。接続を終えるときはウィンドウを閉じるだけにしてください。サインアウトするとMT4も終了します。
まとめ
この記事では、MT4のEAを24時間動かすVPSを4社で比較し、選び方とおすすめを紹介しました。
選び方のポイントは、MT4の稼働数に合うメモリ、RDSライセンス代を含めた実質月額、無料お試しと最低利用期間、サーバーの場所、ディスクの種類、安定性の6つです。
おすすめは、MT4を2〜3個動かすならお名前.com デスクトップクラウドの2GB(月2,640円・RDSライセンス込み)です。MT4が1個で安さを優先するなら、ConoHaの1GBかさくらのW1G(RDS込みで月2,800円前後)が候補です(2026年9月時点)。
EAを止めずに動かし続けるために、MT4の数と予算に合うVPSを選んでください。
※本記事は情報提供を目的としたもので、特定のEA・金融商品の売買を推奨するものではありません。FX(外国為替証拠金取引)は元本が保証されておらず、レバレッジにより預けた証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。記事内の成績・数値は過去の実績であり、将来の利益を保証するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。




