FXにおいてのブレイクアウトとは、チャートの高値、安値、サポートライン、レジスタンスライン、チャネルラインなどのラインを超えたタイミングの瞬間的な動きです。
チャートが瞬間的に一方向に動くのですが、この動きを狙ってトレードするEAをブレイクアウトEAと言います。

なぜブレイクアウトが起こる?
株価やFXなどの取引で、投資家は損失を抑えるために「ストップ注文」という売買の指示を出します。この注文は主に以下の価格帯に集中しています。
- 最近の最高値
- 最近の最安値
- 値動きが止まりやすい価格(レジスタンスライン)
- 下げ止まりやすい価格(サポートライン)
これらの価格帯を超えると、多くのストップ注文が一斉に実行されます。
その結果、買いや売りが連鎖的に発生し、価格が一方向に大きく動く現象が起きます。これがブレイクアウトと呼ばれる値動きです。
ブレイクアウトEAは勝てる?
「ブレイクアウトEAで利益を出すことは可能なのか?」
結論から言うと、
可能です。
その理由は2つあります。
- ブレイクアウト手法は、価格の動き(プライスアクション)そのものを分析するため、市場の実態に基づいた取引が可能
- 単にテクニカル指標(インジケーター)を組み合わせただけのEAと違い、明確な根拠のある取引ができる
実際に、ブレイクアウト手法を使って収益を上げているEAの例もあります。
ブレイクアウトEAのメリット
まずはブレイクアウトEAのメリットからです。
短時間で完結する取引
ブレイクアウトEAの最大の特徴は、取引時間の短さです。
- 1日に複数回の取引機会を得られる可能性がある
- エントリー(取引開始)から決済(取引終了)までが通常数分から数時間程度
- 長期保有のリスクが少なく、市場の急激な変動の影響を受けにくい
ポートフォリオ管理が簡単
短時間の取引のメリットは、以下のような点があります。
- 複数の取引が重なる(エントリー被り)リスクが低い
- 資金管理がしやすい
- 他の投資戦略との組み合わせが簡単
ストップロスが浅め
ブレイクアウトEAは瞬間的な値動きを狙うので、ストップロスを浅めに設定することができます。
ストップが浅いため、リスクを抑えつつ、利益を狙うことができます。
ブレイクアウトEAのデメリット
ブレイクアウトEAにはいくつかの注意点があります。その主なデメリットとして以下の2つが挙げられます。
スプレッドやスリッページの影響を受けやすい
ブレイクアウトEAは、相場の急な動きを捉えてエントリーや決済を行うため、スプレッド(取引コスト)やスリッページ(注文価格と実際の約定価格の差)が利益に大きな影響を及ぼします。
これが原因で、業者選びが非常に重要となります。
スプレッドが広い業者や、スリッページが頻発する業者で運用すると、たとえ戦略が優れていても思うように稼げないどころか、損失を出してしまう可能性もあります。
そのため、低スプレッドで約定力の高い業者を慎重に選ぶ必要があります。
だましにかかりやすい
ブレイクアウト戦略は、一見すると勢いよくトレンドが発生したように見える「だまし(フェイクブレイクアウト)」に引っかかりやすいという弱点もあります。
この「だまし」に対応するロジックがしっかりと組み込まれていないEAでは、エントリーの精度が低くなり、安定した利益を上げるのが難しくなります。
したがって、だましを回避するためには、たとえば複数の条件を確認してエントリーの精度を高めるロジックや、トレンドが本物かを判断するフィルターを設けることが重要です。
ブレイクアウトの種類
ブレイクアウトにはさまざまな種類があります。それぞれ異なる特徴を持ち、活用方法によって戦略を多様化することが可能です。
以下に代表的な種類を挙げます。
- 過去チャートの高値・安値からのブレイク
過去の重要な高値や安値を超える動きです。トレンドの転換点や加速ポイントとして注目されることが多いです。 - レジスタンスやサポートラインのブレイク
レジスタンス(抵抗線)を突破する場合は上昇トレンドの兆し、サポート(支持線)を割り込む場合は下落トレンドの兆しと考えられます。 - チャネルのブレイク
チャネル(価格が一定の範囲内で動くトレンドライン)を突破する動きで、価格が新たな方向へ動き出すサインとなることがあります。 - インジケーターを用いたブレイク
移動平均線やボリンジャーバンドなどのインジケーターを基にしたブレイクアウト。例えば、ボリンジャーバンドの上限や下限を超える動きが一つの例です。
これらのブレイクアウトは、すべて同じロジックで動いているわけではありません。
そのため、これらを組み合わせてポートフォリオを構築することで、リスクを分散させたり収益機会を広げたりすることが可能です。
それぞれの特性を理解し、適切に活用することが成功の鍵となります。
使えそうなブレイクアウトEA
ブレイクスキャルシステム
こちらは有料EAですが、8年でこれだけの利益を積み上げています。ブレイクアウトの代表的なEAです。
○このEAは・・・○ FXを経験した方なら必ずやったことはあるであろう「ブレイクアウト戦略」。 しかし多くの人はそのダマシに遭い、散々な目をしたことだと思います。。。 もはやブレイクアウト戦略は機関投資家の食い物でしかないのかもしれません・・・が、それでもブレイクアウト戦略はその単純さから今の人気の高い戦略の一つなんです。 それが何を示唆しているかというと・・・「”ブレイクアウトの瞬間”は、価格が跳ね上がるポイントである」というのは普遍的に変わらないもなのです。 その「瞬間」を掠め取ることを戦略としたEAがこの「ブレイクスキャルシステム」なのです。 r9にて「建値ストップモード」に対応しました!! 建値+αのpipsを確保すると、(スリップを考慮して)建値+0.5pipsの位置にストップを動かすことでマイナスに落ち込まないようにすることで、さらなるドローダウン軽減を行いました(デフォルトON)。
https://www.gogojungle.co.jp/systemtrade/fx/6587?auxTag=7fkMBNxSTmmBQp48Rv%2BhPHW%2Fc%2BBdyFC5W0Kn2Q%3D%3D
フォワード
Seagull USDJPY
TRADERS-proで無料で使えるEAなので試してみるのもよいでしょう。フォワードがないので性能は不明です。
レジサポにグリットトレードのように複数指値をして行き
https://www.traders-pro.com/product/view/121
ブレイクアウトを狙う
ブレイクアウトスキャルピングEA

MB-TradingSystem
EABANKで無料で使えるEAです。結構前からあるブレイクアウトのEAで、高音、安値、その他インジケーターを参照してトレードを行っています。フォワードも右肩上がりです。
EA-BANKのMB-TradingSystemは
https://ea-bank.com/affectionfx/ea1024/
GBPUSD
USDJPY
で取引するEAです。
基本ロジックはブレイクアウト戦略となっており、
一定期間の高値安値
価格と移動平均線の位置関係
長期及び短期移動平均線の状態
ウィリアムズ%R(WPR)
ATR
RSI
などの分析によってBUYSTOP/SELLSTOPオーダーを行います。
運用足は1時間足(H1)です。
BUYSTOP/SELLSTOPオーダーの有効期限は24時間以内となっています。
そのため、古いテクニカル分析によるBUYSTOP/SELLSTOPオーダーが残り続けるという事はありません。
トレードに際して
ナンピンやマーチンゲール
損失を打ち消すための両建て等
危険なトレードは一切行いません。
数種のエグジットロジックと独自トレイリングストップ機能を搭載する事で、
損小利大のトレードになるよう、深追いして大きい痛手を極力負わないよう考慮しています。
TPやSLはロング用・ショート用と個別にパラメーターを用意しています。
通貨ペア毎に最適な設定を行っていますが、
ストップロスは一番深い設定でも最大100pipsとなっています。
またテイクプロフィットは一番大きい設定で最大200pipsとなっています。
以下は各運用通貨ペア別のSLとTPの設定値です。
フォワード

https://ea-bank.com/affectionfx/ea1024/
※注意として上にも書きましたが、ブレイクアウトEAはスプレッド、スリッページの影響を受けやすく、環境で差が出やすいのでフォワードの通りになるとは限りらないです。
なるべくスプレッド狭く、スリッページが少ない業者での稼働を推奨します。
まとめ
ブレイクアウト戦略はFX取引において人気があり、一定の勝率が期待できる手法です。
ブレイクアウトEAのメリットとして、短時間でエントリーから決済までを行えるため、ポートフォリオに組み込みやすいことや、ストップロスが浅めに設定できることが挙げられます。
一方で、スプレッドやスリッページの影響を受けやすいため、業者選びが重要です。
おすすめのブレイクアウトEAとして、「ブレイクスキャルシステム」、「Seagull USDJPY」、「mMB-TradingSystem」が紹介しました。
ブレイクアウトEAを利用する際は、スプレッドが狭く、スリッページが少ない業者での運用が推奨されます。