指標ってどれを使えばいいのか迷いますよね?そんな悩みを持つ初心者の方々のために、今回は私がシャープレシオの活用法をわかりやすく解説していきます。
この記事では、シャープレシオがどのような指標であるのか、そしてそれを上手く活用する方法を初心者にも理解できるように説明します。
シャープレシオを使えば、あなたのEAが効果的に利益を上げる道を示してくれるはずです。
ちょっと難しそうに感じるかもしれませんが、詳しく解説していくので、誰でも簡単に理解できるようになります。
シャープレシオとは
まずは、シャープレシオの基本から押さえていきましょう。
シャープレシオは、こんな感じの式で表されます。
「(投資商品のリターン - 無リスク利子率) ÷ 投資商品の年率リスク」
なんだか難しそうですね。でも心配いりません。簡単に言うと、「儲け」と「リスク」のバランスを見る指標なんです。
具体的には、利益とリスク(標準偏差)の比率のことでシャープレシオが大きいほど、資産曲線がなめらかになり、より安定した利益が見込めます。
より安定した利益とは資産の増減が激しくならないようなトレードのことです。
シャープレシオが教えてくれること
さて、シャープレシオが高いってどういうことなのか、もう少し詳しく見ていきましょう。
資産曲線がスムーズ
シャープレシオが高いEAは、資産の増え方がなめらかです。山あり谷ありの激しい変動がなく、安定して増えていく傾向があります。
メンタルにも優しい
資産が急に増えたり減ったりするのは、心臓に悪いですよね。シャープレシオが高いEAなら、そんなハラハラドキドキも少なくなります。
長期的な視点
短期的に大きな利益を出すEAよりも、シャープレシオの高いEAの方が長期的には優秀なことが多いんです。
利益が多く獲得できるEAでも、シャープレシオの値が小さいと損益が増減が激しくてハラハラドキドキのトレードになります。
こういったトレードはメンタルに影響を与えますので、長期的なトレード考える場合は利益が小さくてもシャープレシオの高いEAを選択することをオススメします。
ここまでの説明でわかる通り、シャープレシオとは資産曲線の滑らかさを数値化したものです。
初心者にとっては最も重要視しなければいけない指標です。
その割にはバックテストのレポートには存在しないのが残念なところです。
シャープレシオが低いEA
資産曲線の波が荒いことがわかります。つまり、シャープレシオが低い場合は資産が減ったり、増えたりが激しくなる傾向があります。

シャープレシオが高いEA
資産曲線の波が滑らかになっていることがわかります。つまり、シャープレシオが高い場合は資産が安定して増えていく傾向あります。

以上の2つのバックテストを見比べて同じ利益が出せるとしたらどちらを稼働させたいと思うでしょうか?答えは明確ですね。
シャープレシオの確認方法
シャープレシオはEAのバックテストをQuantAnalyzerに取り込むと下のように確認することができます。

シャープレシオはどれくらいがいいか
シャープレシオはいくつがいいか?という議論は人によって様々なのでここではあまり説明できませんが、0.1もあれば優秀というのが私の感覚です。
シャープレシオは条件によって値変わってしまうので、同じ条件でEA同士を比較するときに見るのが一番効果的になります。
持っているEAのシャープレシオを算出して比較して見てみましょう。
シャープレシオを比較するときの注意
Quant Analyzerのシャープレシオはバックテストの資金とロットを変えると変化します。
なぜシャープレシオが増減するのかというと、おそらくリターンとリスクを資産と損益で計算するためだと想定されます。
よって、シャープレシオを他のシステムと比較する場合は資金とロットをすべてのシステムで統一する必要があります。
シャープレシオが単純に高いから他のシステムより素晴らしいということにはならないのです。
商品の宣伝でシャープレシオを強調していたらこのことに注意しましょう。
あともちろんですが、カーブフィッティングされたバックテストのシャープレシオを見ても意味がありません。
まとめ
シャープレシオは、FXトレーディングの世界で本当に役立つ指標です。
リスクと利益のバランスを見る「魔法の指標」と言っても過言ではありません。
でも、魔法のように使えば何でもOK!というわけではありませんよ。
大切なのは
- シャープレシオを正しく理解すること
- 他の指標と組み合わせて総合的に判断すること
- 自分のトレードスタイルに合わせて活用すること
これらのポイントを押さえれば、シャープレシオはきっとあなたのFXトレーディングを次のレベルに引き上げてくれるはずです。
難しそうに見えても、実際に使ってみると案外簡単。ぜひ、自分のEAや取引戦略にシャープレシオを取り入れて、より安定した利益を目指してみてください。
シャープレシオに限らずこういった値を見るときはバックテストがカーブフィッティング(過剰最適化)されていないことが前提ですので注意が必要です。