そもそもなぜEAで利益を得ることができるか
チャートはランダムウォークと呼ばれ、価格の予測など誰にもできないと言われています。
1回1回のトレードはランダムなので勝つか負けるかを完全に予測してトレードするとギャンブルになってしまいます。
ではこのようなランダムなチャートでどうやって利益を出すのか?
一見ランダムに見えるチャートですが癖のようなものが存在します。
例えばパーフェクトオーダーになったらトレンドの始まりなど・・・
このような癖をうまく利用してトレードをする(エッジ、優位性などと言います)とどうなるでしょうか。
例えば、何も考えずにトレードするときの勝率が50%で、利益と損失の割合が同じであるとします。
この癖を利用してトレードすれば勝率を51%にできるかもしれません。
勝率51%で1回のトレードにそれほど影響はありませんが、勝率51%のトレードをずっと続けたらどうなるでしょうか?
トレードの回数をこなせばこなすほど1%分の利益が残るようになります。(大数の法則)
上記の通り、チャートの癖をうまく利用して何回もトレードをすると利益を残すことができます。
フォワードの確認
EAのフォワードテストを確認せずに、いきなり大きなロットでEAを稼働しないようにしましょう。
フォワードテストは上で説明した優位性、エッジや、自分の環境で動作に問題がないか、バックテストと乖離がないかなどを確認するために行います。
バックテストが優秀だから大丈夫じゃないの?と思われるかもしれませんが、バックテストが優秀でも以下の理由から本番で同じ動作になる保証はありません。
過去のチャートは誰でも知ることができるので、それに合わせてロジックを作成すれば誰でも優秀なバックテスト結果を作れてしまいます。
さらに言うとバックテストが優秀なのは当たり前なのです。
なぜならほとんどはバックテストがよく見えるEAしか販売されないからです。
以上のことからバックテストは参考程度にしてください。
最も重要なのは自分のデモ口座ではない本番環境で低ロットで稼働してフォワードを確認することです。
ロットの確認
ロットの数量を決めること(ロットサイジング)に迷うと思いますが、ここを間違えると勝てるEAでも負けるEAになってしまいます。
では具体的に大きすぎるロットってどのくらい?という疑問が生まれます。
一般的には証拠金に対して1回のトレードの損失の割合が1~5%に収まるようなロットといわれることが多いです。
例として挙げると証拠金100万円があったとして、一回のトレードで5万円(5%)以内に収めることが必要になります。
しかし、5%でもリスクは高めかと思いますので、まずは1%から始めるのが安全です。
さらに言うとロットのサイズをずっと同じにする(固定ロット)こともよくないです。
ずっと固定ロットで稼働するということは証拠金が増減してもロットが変わらないので証拠金に対しての損失の割合を無視していることになるからです。
最初に証拠金が100万円で0.1ロットで損切100pips(1%)トレードをしていたとします。
負け続けることによって証拠金が50万円になったとして0.1ロットで損切100pipsのままでトレードをすると最初よりリスクが増えている(2%)ことがわかります。
よって常に証拠金を確認しロットを決める必要があるのですが、手動だと手間になるし、初心者が都度ロットを管理するのは難しいところがありますので、資金管理機能や複利機能を使うことをオススメします。
他のEAとのバランス確認
もし複数のEAを同時に稼働する場合は必ずバランスを考える必要があります。
最悪、チャートによってはすべてのEAがポジションを持ち、すべてMAXで損切を食らう可能性もあります。
そういった場面を想定しないと短期間で思わぬ損失を招くことになります。
EAの稼働バランスはQuantAnalyzerと呼ばれるソフトで相関性(ポジションや損益の被りやすさ)を見て決めるのがいいのですが、相関性が低くてもポジションが被ってしまうことがあります。
EAを増やし過ぎるとトレードが増えますが、リスクも大きくなり他のEAとバランスをとるのが難しくなるのでEAを増やす際は慎重になる必要があります。