EAの稼働経験がある人なら多少の失敗を経験しているのではないでしょうか?
EAを稼働させる際にはどのような失敗があり、どのような心構えをしなければならないのか知る必要があります。
もし失敗パターンを知らないでEAを稼働させた場合、途中のドローダウンで不安になってEAの稼働をやめてしまうかもしれません。
はたまたEAの数回のトレードで資金の大半を失ってしまうかもしれません。
今回は自動売買で大損しないために注意しなければならない私の経験から得たことを紹介したいと思います。
ロット数
ロット数を大きくしすぎることは失敗で一番多い原因だと思われます。
ロット数を大きくするということはリスクが大きくなるということを常に頭の中に置いておいてください。
資金50万円で10万通貨でエントリーとか無茶なトレードをしていないですか?
もし、50万円を資金に10万通貨でエントリーすると-50pipsが損切だとすると損失が5万円になります。5万円というのは50万円に対して10%です。
1回のトレードで10%失っていたら数回負けが続いただけで大幅に資金が減ってしまいます。
これはとてもハイリスクなトレードであり、トレードを続けるといずれ資金が0になる可能性が高いです。
EAのロット数を決めるためにはまずそのEAの一回のトレードの最大損失金額を決めましょう。
一般的には一回の負けで失う最大金額は総資金に対して1〜5%がいいと言われています。
1〜5%が絶対安全というわけではありませんが、1〜5%であれば資金が0になる確率がかなり減ります。
私的には5%でも結構高リスクに感じます。
また、最大損失額を決めたとしても、自分がその金額を失うことにメンタル的に耐えられないのであればロット数が多すぎるということです。
3連敗、4連敗、5連敗したときに自分がメンタル的に耐えられるかどうかも考える必要があります。
メンタル
多くの人は負けが続くと精神的に辛くなります。
私も経験があるのですが、損大利小EAを稼働させているとたまにドカンと大負けするときがあります。
大負けした時に耐えられず怖くなってEAの稼働を停止してしまいがちです。私も大負けして怖くなってEAを停止してしまった経験があります。
ここでよく考えていただきたいのが、ほとんどのEAのバックテスト結果を見てみると必ずドローダウンという期間が存在します。
ドローダウンとは一時的に負けが続いている期間なのですが、このドローダウンの存在を知らないと負けまくっている時期に焦ってしまいがちです。
ドローダウンはあって当然と考えましょう。投資において負けトレードをしていない人など存在しません。
どんなに勝てる人でも負けは付きものなので、負けるのは当然だし悪くありません。勝ち負けを繰り返して資金が増えていくのがトレードです。
勝てるEAも同じで必ず負けと勝ちを繰り返して資金を増やします。
もしドローダウンの存在はわかっていても精神的にきつい場合は負けに耐えられないロットでEAを稼働させているということになります。
負けが辛い場合はロット数が大きすぎる可能性がありますのでもう一度ロット数を見直しましょう。
EAの種類
似ているEAを稼働させると同じEAを、二つ稼働させている状態に近くなります。
似たEAとは同じ通貨ペアで、同じようなところで同じ方向にエントリーするEAのことです。
単純に考えると似たEAを同時に稼働させるということはリスクが約2倍になってしまうということです。
投資の格言に「卵はひとつの籠に盛るな」という言葉があります。
卵をひとつの籠に盛るということは、籠を落としてしまったらすべての卵が割れてしまうため高リスクな状態を指しています。
ひとつの籠に盛らないために複数の籠を用意する必要があります。
つまり、稼働させているEAの特徴と通貨ペアを確認し、なるべく多くの種類のEAを用意することが必要になります。
具体的にはスキャル系EA、スイング系EA、ナンピン系EA、特殊な相場で稼働するEA、特定時間帯稼働のEAなど多くの種類のEAを稼働させる場合はエントリーポイントが被らないようにEAを選択しましょう。
エントリーポイントはフォワードテストによって確認できると思いますので、2つのEAを比べたときに同じ日の同じ時間にエントリーしていないか確認しましょう。
理想的なEAの稼働状況はEAのエントリー方向が被らずに常になんらかのEAがエントリーしている状況です。
こうすることによって資金効率がよくなりますし、リスクも分散ができていることになります。
もう一度同じようなところで複数のEAがエントリーしていないか自分のEAのエントリー状況をチェックしてみましょう。
メンテナンス
万能なEAは存在しません。
今年調子の良かったEAでも来年も調子のいい保証は全くありません。どんなEAにも負けが続いてしまう時期がやってくるでしょう。
なぜ万能なEAが存在しないかというと相場は常に変わっているからです。
EAはあくまでも過去の相場に合わせて作られたものなのでこれからの未来の相場で通用し続けるかどうかはわかりません。
確かに相場は過去と同じような動きをするパターンなどが存在しますが、チャートは生き物と呼ばれるようにその年によって大きく動いたり、動かなかったり、理論が通用しなくなったりと常に変化しています。
ではEAの調子が悪くなったらどうすればいいのでしょうか?
そういう時期こそ運用方法を見直す必要があります。
例えば下のように運用方法を変えてみるとか
相場に、ずっと、トレンドが続いている
→トレンドフォロー系のEAのロット数を多くしたり、稼働数を多くしたりしましょう。
相場がずっとレンジが、続いており、なかなか動かない
→レンジの逆張りを狙ったEAなどを稼働させましょう
EAの負けが続いてる
→EAのロット数を少なくするか、EAのロジックが通用しなくなったと判断して稼働停止を検討する。
運用方法を変更することに正解はありませんのでここは自分の思った通りにメンテナンスを行うしかありません。
ただし、何もしないでEAで勝ち続けるということは難しいので、直近のバックテストを稼働させてみて、相場に合うパラメータを探したり、稼働するEAを変更してみたりという対策はするべきであると思っています。
まとめ
とりあえず、失敗しないためには
・EAが負けたときに耐えられるロット数にする。
・負けたときにすぐ焦らないこと、焦らないようなロットで稼働すること
・EAの稼働を放置せず調子の悪いEAの分析などメンテナンスを怠らない
上記点を意識すれば大きな失敗には至らないかと私は思っています。